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開催レポート
講演会

グランシップ文化講座『地球温暖化と異常気象』

日時 2019年3月17日(日)
午前の部10:30~/午後の部13:30~(開場・受付は開講の30分前)
ランチセッション12:00~13:00
会場 9階 910会議室
料金 [事前申込制]
※午前の部・午後の部・ランチセッションとも、予定定員数に達したため申込を終了しました。当日受付については、こちらをご参照ください。

高校生以下無料

●1回につき  一般700円、学生300円
●1日通し券  一般1,000円、学生500円

●ランチセッション:無料(お弁当希望の場合は別途800円必要)
(当日の講座申込と併せて受付。ランチセッションのみの受講はできません。)
問合せ グランシップチケットセンター TEL.054-289-9000

午前の部・午後の部・ランチセッションとも、予定定員数に達したため申込を終了しました。
※当日受付については、こちらをご参照ください。


いつもは地球規模でとらえている温暖化、私たちの身近な暮らしにはどのように影響するのでしょうか?
集中豪雨や大型台風の上陸など、全国各地で異常とも感じられる気象の猛威に直面する現代。
最先端の技術を駆使した気候変動研究の「統合的気候モデル高度化研究プログラム」(文部科学省)の中核を担う講師と共に、これから起こりうる気候変化にどのように“適応”していくのか、一緒に考えてみませんか?

3/17(日)10:30~ 午前の部「地球温暖化の科学」

地球の気候の決まり方は、科学的な原理に基づいています。
まず、気候を決めている放射対流平衡(太陽から受けるエネルギーと地球から出ていくエネルギーのバランス)と、それを立証する数値モデルについて解説します。
次に、地球温暖化を考えていくために、気候のシミュレーションにふれていきます。
気候モデルによる気候変動の理解と将来予測は、地球温暖化に関する科学的な知見を与える重要な分野なのです。
豪雨や猛暑など、地球温暖化にともなう異常気象の起こる確率の変化を見つめていきます。

コーディネーター・講師:住明正(東京大学名誉 教授、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授)

3/17(日)13:30~ 午後の部「地球温暖化と適応」

最近は災害が発生するたびに、地球温暖化の影響が出だしているのではないか?と皆さんは思われているのではないでしょうか?
地球温暖化の影響を受ける時代では、今までの常識が通用しなくなります。
豪雨がひんぱんに起こるようになった、雨が強くたくさん降るようになった、猛暑が続く、秋なのに暑いな、などと思うようになり出すことは、地球温暖化の影響がじわじわと忍び寄ってきている可能性が高いのです。
温暖化の影響かどうかは、科学的にしっかりと調べないといけません。
そして、そうだとしたら、後悔しないよう今から対応する、すなわち地球温暖化に適応していく必要があるのです。

講師:中北英一(京都大学防災研究所 教授)

トークセッション:住明正×中北英一


3/17(日)12:00~13:00 ランチセッション

地球温暖化は、私たちの暮らしにどのように影響するのでしょうか?
身近な疑問をテーマに、講師2人と共に「改めて考えてみる」時間とします。

◯参加費無料。講座申込と併せて受付・先着順。ランチセッションのみの受講はできません。
◯昼食は各自お持ちいただくか、お弁当800円(税込)の事前注文を選択できます(当日受付時支払い)。
◯お弁当を注文される方は、備考欄に弁当希望の旨をご記入ください。
※お弁当注文の変更・キャンセルはできません。

【午前の部】コーディネーター・講師 住 明正(すみ あきまさ)

東京大学名誉 教授、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授。
1948年岐阜市生まれ。岐阜高校、東京大学を経て1993年に気象庁に入庁。ハワイ大学派遣を経て、1985年東京大学助教授。1991年気候システム研究センターを創設、気候モデルの開発、地球温暖化問題意に対応。その後、サステイナビリティ学の確立に関与する。東京大学定年退職後、国立環境研理事、理事長を経て、2016年より現職。

【午後の部】講師 中北 英一(なかきた えいいち)

京都大学防災研究所 教授。
1959年大阪市生まれ。京都大学大学院工学研究科土木工学専攻を経て同大学防災研究所助手に就任。同研究所助教授、工学研究科助教授を経て、2004年より現職。気象レーダーを用いた豪雨・洪水予測、気候変動による災害環境への影響評価に長年携わるとともに、国内外の災害調査にも従事。土木工学と気象学を融合した防災研究をけん引している。工学博士。

開催レポート

3/17(日)グランシップ文化講座「地球温暖化と異常気象」を開催!

3/17(日)、グランシップ文化講座「地球温暖化と異常気象」を開催しました!

「文化講座」では、最先端の科学技術や社会問題など、文化を幅広くとらえた講座を開催し、日本の第一人者が若い人たちをまじえながら静岡県の将来を一緒に考え、未来に向けて行動のきっかけづくりへとつなげていくことを目指して2017年より開催しています。

 今回のテーマは「地球温暖化と異常気象」。
集中豪雨や大型台風の上陸など全国で被害をもたらしている現代、事前申込もいっぱいになって締切るほどで、関心の強さが伺えます。
講師には、文部科学省による「総合的気象モデル高度化研究プログラム」の中核を担う住明正先生と中北英一先生をお迎えし、各講座・約100名の会場いっぱいの受講者にお集まりいただきました。


午前中の講座は、住先生による「地球温暖化の科学」。
先生が取り組まれている「気候モデル」を用いた今後の気候変化の研究から「“気候”は短期的な現象で、“気象”は長期的な観測によって見えてくる変化。気候の変化にとらわれずに気象を観測して温暖化問題を考える必要がある」といったお話がありました。

講座の後はランチセッションを開催!
高校生を含む約30名が参加し、温暖化やそれに伴う災害対策に関する質問が多くあがり、先生方はご自身の研究や様々な事例を交えて回答され、打打ち解けた雰囲気の中で意見が活発に交わされる時間となりました。

午後は、中北先生の講座「地球温暖化と科学」と住先生・中北先生のトークセッション。
講座では実際の水害の様子を撮影した映像や雨量を示したデータなどの具体例を挙げながらご説明いただき、気候モデルを用いた今後の気象変化予測として、ゲリラ豪雨などが起こる確率が高くなるといったお話がありました。

最後のトークセッションでは、
「温暖化への対策は、エネルギー問題や物流、経済など様々な要素が関わっている問題。全体がよくなるためにはどうすればよいかという視点から議論していく必要がある。」
「災害時には命の危険を感じてから避難するのでは間に合わない可能性がある。ハザードマップなどを活用して危険を感じる前に避難することが大切」といった意見が交わされました。

私たちの命を脅かすこともある近年の異常気象。
今回の文化講座は、広い視野を持って温暖化現象を意識する必要性、そして普段から災害へ備えることの重要さを感じる内容となりました。

 
写真:グランシップ撮影サポーター 横田川 毅、石橋 健次

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